昨年の秋、小さな種を土に押し込んだあの日から、ずいぶん時間が経った。
まだ寒さが残る冬の間も、スナップエンドウの苗はひっそりと、でも確かに育っていた。霜が降りた朝には心配でのぞきに行き、春の日差しが少し強くなるたびにほっとしながら水をやった。
そして今日——。
ちいさな、ふっくらとしたさやが、いくつもぶら下がっていた。
種まきから収穫まで、こんなに長い道のりだったのに、実際に見つけた瞬間は思いのほかあっさりしていた。でもその「あっさり」の奥に、半年分の小さな積み重ねがあると思うと、なんだか胸がじんとした。
家庭菜園の醍醐味は、こういう瞬間なのかもしれない。スーパーで買えばあっという間に手に入るものが、自分の手をかけた土から生まれると、まるで別の食べ物みたいに感じる。
もう少し大きくなったら、塩ゆででシンプルに食べてみようと思っている。余分なものは何もいらない。あの甘みと歯ごたえを、そのまま味わいたい。

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